Faune et Flore du Texas ― エルメスを象徴する野生動物の意匠

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1987年にカーミット・オリヴァーが手がけたFaune et Flore du Texas は、エルメスの意匠のなかでもとりわけ人気の高い一枚です。緻密に描き込まれた画面には、熊、鹿、野兎、馬、アルマジロといったテキサスの野生動物が生き生きと配されています。中央に据えられたのは野生の七面鳥で、その周囲には狼の遠吠えと小鳥のさえずりが満ちています。100種を超える固有種の一つひとつが丹念に描かれ、この一枚は州の豊かな自然遺産そのものを写し取っています。

スカーフのタイトル部分
Lebrech & Associes

面積およそ69万6000平方キロメートルのテキサスは、アメリカ南中部に位置する全米第2の広さを誇る州です。その広大な土地には多様な生きものが暮らしており、425種を超える蝶、634種の鳥類、800種近い魚類、そして4500種以上の在来植物が確認されています。オリヴァーの意匠は、この目を見張るような生物多様性を見事に捉えています。

スカーフ右側に描かれた動物たち
Lebrech & Associes

七面鳥が中央に置かれているのには理由があります。この鳥はテキサスにおいて特別な意味を持つからです。同州は全米最大の野生七面鳥の生息数を誇り、在来の5亜種のうち3種が生息しています。それゆえ七面鳥は「Faune et Flore du Texas」の象徴としてこれ以上ない存在であり、州の豊かな野生と自然の壮麗さを一身に体現しています。この一枚は単なる装身具ではなく、テキサスの生態系の多様性に捧げられた賛歌なのです。

七面鳥が描かれたスカーフ中央部
Lebrech & Associes

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